---丑(牛)にちなむ魚たち---
海とその生物にまつわる名前の由来についてお話ししましょう。今回は、今年の干支である丑(牛)にちなんだ海生生物をご紹介します。
読み方は2通りあり、「カイギュウ」と読むと哺乳類の海牛目に属する動物の総称になります。現存するのはジュゴン科1種とマナティ科3種です。いずれも浅い海や河川に生息し、比較的緩慢に動きます。
また、「ウミウシ」と読むと軟体動物の腹足網に属し、巻貝の仲間ですが、貝殻が退化縮小、または消失したことで、ナメクジ状の形態になりました。名前の由来には諸説ありますが、頭部の触角が牛の角に似ていることからこう呼ばれるようになったとも言われています。水深を問わず、岩場、砂地、泥地、サンゴ礁、干潟など多様な環境に棲んでいます。イソギンチャクやサンゴを食べる肉食性からアオサなどの海藻を食べる草食性の種まで様々です。体の色がカラフルで、大きさや形も様々で、日本では1,400種以上が確認されており、名前の付いていない種も多数あるといわれています。また、世界では5,000種以上が生息しているといわれています。
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