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---サバ---
海とその生物にまつわる諺や格言についてお話しましょう。
今回のテーマは鯖(サバ=スズキ目=サバ科)です。
サバの語源は「小歯」。魚体に似合わず歯が小さいことから命名されたといわれる。
主に日本周辺に分布し、大群をなして沿岸表層を回遊する魚で、年間30万トンほどが漁獲されている。
刺身、しめさば、味噌煮、塩焼きなど嗜好にあった食べ方があります。
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普通、アジは底、サバはその上にいるが、混棲していることもあり、初心のうちはどちらが食ったものか分からない。サバのつもりで強く合わせるとアジの口が切れて逃げられてしまい、アジかと思って小さく弱く合わせるとサバにハリが刺さらず逃げられてしまう。その失敗がないように、両者の魚信(アタリ)の違いを一言で表した言葉。釣りの醍醐味は「合わせ」にある。
サバは水から揚げると直ぐに死に、死後硬直も早く表れる。それに体内酵素の働きが他の魚より強いので、自己消化・腐敗が進みやすい。従って、外見は新鮮そうに見えても、食中毒を起こしがち。鮮度には気を付けよ、の教え。
物を数えるとき、自分の都合のよいように数を誤魔化すこと。昔、魚屋が漁師から魚を買い取るとき、船の魚槽から一々その数を数えながら篭に入れた。その際、狡い魚屋は口よりも手の方が速く、魚の数を誤魔化したという。別にサバに限った訳ではないが「鯖の生き腐れ」といわれるところから、特に急いで数えたためか、サバが代表された。千葉県・勝浦港が発祥という。転じて出鱈目、いい加減などの意にも使われる。
二階堂清風編著「釣りと魚のことわざ辞典」東京堂出版より転載。
実験魚を育てる(2) |
海生研では、各種の実験にいつでも対応できるように、生態の異なる海水魚の親魚飼育や種苗生産を行っています。通常、海水魚の産卵は1年の特定時期に限られるため、卵や仔稚魚を用いた実験はその時期にしか実施できません。海生研では、必要な時期に受精卵が得られるように、親魚の飼育環境について様々な視点から検討しています。この結果,夏産卵のシロギスでは1年中いつでも受精卵を得ることが可能となりました。
シロギスの受精卵(左から2細胞期、胚体出現期、孵化直前)と
孵化仔魚(平成15年12月12日、実証試験場で産卵)
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