魚の繁殖生態(3)ヒラメの繁殖行動



ビデオ解説

 ヒラメの産卵期は通常3~7月ですが,ここで紹介する映像は2002年11月18日に収録したものです。10トン水槽に雌2尾(平均体長55cm),雄3尾(平均体長46cm)を収容し,飼育水温と日の長さを人工的に制御して,成熟を促した後に産卵させました。

ヒラメの繁殖行動1

14:32:58

 雄(♂)の3が雌(♀)に体をぶつける様子は,産卵を催促しているように見えました。灰色の煙突状のものは排水口です。

   
ヒラメの繁殖行動2

14:33:06

 産卵のために浮上した雌を雄3尾が追尾開始しました。

   
ヒラメの繁殖行動3

14:33:16

 雌が水槽底を1回転半する間に,雌の直下の位置を♂2が獲得しました。♂3は追尾を続けましたが,♂1は追尾をあきらめたようでした。

   
ヒラメの繁殖行動4

14:33:19

 3尾は水面を目指して浮上を続けました。パイプ状のものは,生み出された卵を集卵槽へ送るためのオーバー・フロー管です。

   
ヒラメの繁殖行動5

14:33:22

 ♂2は水面近くで急反転した後に水槽底に戻りました。他の観察では,雄が水面付近で雌に先んじて放精することを確認しました。

   
ヒラメの繁殖行動6

14:33:24

 ♂3も同様に水面近くで急反転した後に水槽底に戻りました。

   
ヒラメの繁殖行動7

14:33:25

 雌は雄2尾が急反転した付近で定位しながら放卵しました。円内の位置に卵が確認されました。

   
ヒラメの繁殖行動8

14:33:29

 卵が水流に乗って水槽内に広がり始めました(円内)。放卵を終えた雌は水槽底に戻りました。

   
ヒラメの繁殖行動9

14:33:41

 卵がビデオカメラ直前まで流されてきました(矢印)。このあと直ぐに受精卵を確認しました。


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